クレーンの種類一覧と操作に必要な資格を解説
クレーンは、重い荷物を持ち上げたり、遠くに移動させるための機械で、建設現場や工場、港湾施設など、さまざまな場所で使用されています。クレーンには多くの種類があり、それぞれの用途や作業環境に応じた特徴を持っています。適切なクレーンを選ぶことで、作業効率が向上し、安全性も確保されます。
さらに、クレーンを操作するには、法律で定められた資格が必要です。クレーンの種類によって必要な資格が異なるため、事前に理解しておくことが重要です。
本記事では、クレーンの種類一覧と、それぞれの操作に必要な資格についてわかりやすく解説します。クレーンの基本を知りたい方や、操作を検討している方にとって、有益な情報を提供いたしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
クレーンの種類とは?
クレーンとは、荷を動力を用いて吊り上げ、水平に運搬することを目的とする機械のことです。クレーンは、大まかに「固定式クレーン」と「移動式クレーン」の2種類に分けられます。
ここからは、クレーンの種類について、上記2つの分類順で詳しく解説していきます。
クレーンの種類:クレーン
クレーン等安全規則におけるクレーンとは、「以下の2つの条件を満たす機械装置のうち、移動式クレーンおよびデリック以外のもの」と定義されています。
- 荷を動力を用いた吊り上げ(人力によるものは含まない)
- これを水平に運搬することを目的とする機械装置(人力によるものも含む)
本章では、クレーンの主要な種類を順番に紹介していきます。
参考:一般社団法人 日本クレーン協会「クレーンの知識|クレーンの定義」
天井クレーン
天井クレーンは、建物の両側に設置された走行レール(ランウェイ)上を移動するクレーンです。その名の通り、天井付近を走行することから名付けられています。屋内外に設置されたものも含まれ、同じ構造を持つ場合は全て天井クレーンと呼ばれます。
天井クレーンの吊り上げ能力はさまざまで、小型のものは3トン程度から、大型のものでは700t以上に対応するものまであります。主に巻上げ、横行、走行の3つの動作を行い、工場や倉庫での部品や製品の運搬に多く使用されています。
天井クレーンの詳細は、以下の記事にまとめています。
ジブクレーン
ジブクレーンとは、ビームが旋回するジブ(肘=アーム)機構を持ったクレーンです。港湾埠頭、造船所などで主に使用されています。ジブクレーンにはさまざまな種類があります。ここでは、主要な種類を挙げ、作業現場に適した選択ができるようにまとめました。
ジブクレーンの種類 | 特徴 |
---|---|
低床ジブクレーン | 固定形と走行形の2種類に分類される。
固定形のクレーンは、基礎に設置された旋回用のレール「ローラパス」の上に、巻き上げ装置、起伏装置、バランスウェイトを備えた旋回体を持ち、巻き上げ・起伏(傾斜の調整)・旋回の動作を行う。 一方、走行形のクレーンは、ローラパスを台車に取り付け、クレーン自体が移動可能な設計。 |
高脚(門形)ジブクレーン 片脚(半門形)ジブクレーン |
高脚ジブクレーンは、ローラパスを架構に設置したもので、トラックが脚の間を通過できるように作られている。
片脚ジブクレーンは、片側に脚があり、倉庫の屋上などに設置されることが多い。 |
塔形ジブクレーン | 塔形ジブクレーンは、高い塔状の構造物に設置されるタイプで、高さが固定されているため、クライミング装置を持たない場合が多く、巻き上げ・起伏・旋回・走行の動作を行う。そのため、クライミング機能が不要な現場に適している。 |
ポスト形ジブクレーン | 固定された柱(ポスト)を中心に旋回するタイプで、主に小型のクレーンが使用される。
ジブが上下に動くタイプや、トロリがジブに沿って移動する水平ジブを持つタイプも存在する。 |
クライミング式ジブクレーン | 工事の進行に合わせてマストを伸ばし、旋回部分を持ち上げる仕組みを備えたクレーン。 |
つち形(ハンマヘッド)クレーン | 塔の上に水平なジブを配置した特徴的な形状を持ち、その姿がハンマーに似ていることからその名がつけられた。
水平ジブに沿ってトロリが移動する形式により「ホイスト式」「クラブトロリ式」「ロープトロリ式」に分類されるほか、走行形や固定形も存在する。 |
引込みクレーン | 引込みクレーンは、ジブを動かしても荷物が上下せず、ほぼ水平に移動できるため、効率的な作業が可能です。
これにより「水平引込みクレーン」とも呼ばれる。 |
壁クレーン(ウォールクレーン) | 建物の柱や壁に取り付けられた水平ジブに沿ってトロリが移動するタイプ。
トロリの構造に応じて「クラブトロリ式」「ホイスト式」と呼ばれるものや、シンプルにジブの先端から荷を吊るタイプがある。ジブが旋回するものや、全体が移動するタイプも見られる。 |
ジブクレーンは、上記の通りさまざまな種類があります。以下の記事でそれぞれの種類について詳しく解説しておりますので、ジブクレーンについてさらに理解を深めたい方は併せてお読みください。
橋形クレーン
天井クレーンのガーダー(※1)に脚を付けて、地面や床に敷かれたレールに沿って動かすタイプのクレーンを「橋形クレーン」と呼びます。主に屋外で使用されることが多く、作業範囲を広げるためにレールの外側にカンチレバー(※2)が装備されていることもあります。
港湾で貨物の積み下ろしを行う際には、船の動きを邪魔しないように、カンチレバーが可動式である場合が多いです。
橋形クレーンは、トロリ(※3)の構造によって複数の種類に分かれており、「ホイスト式」「クラブトロリ式」「ロープトロリ式」「マントロリ式」などがあります。
また、トロリに旋回機能を付加した「旋回マントロリ式」や、引込みクレーンやジブクレーンを組み込んだ「引込みクレーン式」「ジブクレーン式橋形クレーン」などもあります。
クラブトロリ式では、巻上げ装置や横行装置を備えたクラブがガーダー上を移動し、操作室は通常、クレーンの脚部分に設置されます。
※1:トロリ等を支持する構造物で、桁ともいう。
※2:作業範囲を広げるために走行レールの外側にガーダーを張り出したもの。
※3:チェーンブロックと組み合わせることで、吊り上げた荷物を横行させる装置のこと。
アンロ一ダ
船から石炭や鉄鉱石といったバラ積み貨物を陸に降ろすために使われる専用のクレーンで、名前の「アンローダ」は、英語の「unload(荷を降ろす)」に由来しています。多くのアンローダには、バラ積み貨物を受け取るためのホッパーや、機内コンベヤと呼ばれるコンベヤシステムが備わっています。
アンローダは大きく「橋形クレーン型」と「引込みクレーン型」に分けられます。橋形クレーン型には、「クラブトロリ型」「ロープトロリ型」「マントロリ型」「旋回マントロリ型」など、多様な形式があります。一方、引込みクレーン型のアンローダでは、ダブルリンク型が一般的です。
引込みクレーン型アンローダは、岸壁に対して荷物を引き込む動作に加え、旋回機能も備えており、柔軟な作業が可能です。また、バケットやフックの交換が簡単に行えるため、作業効率が高いアンローダとして評価されています。
ケーブルクレーン
ケーブルクレーンは、2つの支柱間に張られたメインロープを利用したクレーンです。その上をトロリが移動し、広い範囲をカバーできるのが特徴です。また、支柱間の高さに差がある場合もあります。
ケーブルクレーンにはさまざまなタイプがあり、支柱が両方とも固定された「固定式ケーブルクレーン」、片方の支柱だけが移動する「片側走行ケーブルクレーン」、両方の支柱が移動可能な「両側走行ケーブルクレーン」などが存在します。
中には、固定された支柱間に張られたロープを利用し、その上をメインロープが移動する「軌索式ケーブルクレーン」というタイプもあります。
「片側走行ケーブルクレーン」は、片方の支柱が円弧状のレールを移動することで、扇形の範囲で作業ができるのが特徴です。
ケーブルクレーンは、ダム建設や河川改修、橋梁の架設といった大規模な土木プロジェクトで広く活用されています。
テルハ
テルハ(モノレール)とは、荷物の上下動と、レールに沿った横方向の移動のみを行うクレーンのことです。主に工場や倉庫の天井に設置されているI形鋼に電動ホイストやチェーンブロックが吊り下げられたシンプルな構造が一般的です。
通常、床から操作を行いますが、場合によってはトロリに運転室が備えられているものもあります。作業範囲はI形鋼に沿った直線的な動きに限定されています。
用途としては、機械工場での材料や製品の移動、倉庫や駅での軽量な荷物の取り扱いなど、手軽に扱えるため広く使用されています。
また、鉄道での使用例として、手荷物を載せた台車を吊り上げて線路を越えるタイプのテルハは「跨線テルハ」と呼ばれ、他のテルハと区別されています。
スタッカー式クレーン
スタッカー式クレーンは、スタッカークレーンの一種です。
スタッカークレーンは、垂直に取り付けられたガイドフレームに沿ってフォークやアタッチメントが上下する仕組みで、倉庫内で荷物を棚から出し入れする際に利用されます。
スタッカークレーンには、2つの主要なタイプがあります。1つ目は、操作室や操作台がワイヤやチェーンで吊り上げられ、荷物と共に上下する「スタッカー式クレーン」です。2つ目は、操作室が荷物と一緒に動かない、もしくは操作室自体が存在しない「荷昇降式スタッカークレーン」です。
これらのタイプはいずれも、以下の3つに分類されます。
- 天井クレーン型:ランウェイに沿って走行
- 床上型:床に設置されたレール上を移動
- 懸垂型:ラック上部に設置されたレールから吊り下げられて動く
クレーンの種類:移動式クレーン
移動式クレーンは、「荷を動力を用いて吊り上げ、これを水平に運搬することを目的とする機械装置で、原動機を内蔵し、かつ、不特定の場所に移動させることができるもの」と定義されています。
ここからは、移動式クレーンの主要な種類を順番に紹介していきます。
参考:一般社団法人 日本クレーン協会「移動式クレーンの知識|移動式クレーンの定義」
トラッククレーン
トラッククレーンは、自走して別の場所へ移動できるタイプの移動式クレーンです。構成要素として、シャシー、クレーンブーム、旋回装置、そして2つの運転席を備えています。
トラッククレーンの大きな特徴は、道路走行用の運転席とクレーン操作専用の運転席が分かれている点です。道路走行用の運転席には旋回機能やアウトリガー(車体の安定装置)が付いており、もう1つの運転席はクレーン操作専用です。
トラッククレーンは、機動力と走行性能に優れており、高所への資材搬入や大型重量物の運搬、柱の設置など、幅広い作業に対応できます。工事現場や建設現場などで頻繁に使用され、公道でもよく目にすることのある車両です。
トラッククレーンについてさらに詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
トラッククレーンとは?種類や他の移動式クレーンとの違い、免許を解説
ユニック車(トラック搭載型クレーン)
ユニック車はトラッククレーンの一種で、クレーンを搭載したトラックです。一般的には「トラック搭載型クレーン」と呼ばれており、ユニック車という呼び名は通称に過ぎません。ユニック車は、トラッククレーンと似た機能を持っています。
ユニック車の大きな特徴は、小型から中型の貨物を効率的に運搬・積み下ろしできる点です。狭い道路や限られたスペースでも作業ができるため、小型のユニック車は住宅街などの工事現場でも頻繁に使用されます。
ユニック車の詳細は、以下の記事にまとめています。
ユニック車とは?種類や2t・4tのサイズ、資格・免許、選び方
レッカー形トラッククレーン
レッカー形トラッククレーンは、故障車や事故車の回収・運搬に特化した車両で、一般的には「レッカー車」と呼ばれます。レッカー形トラッククレーンには、車を持ち上げたり、牽引したりするための専用装置が搭載されています。
ラフテレーンクレーン
ラフテレーンクレーンは、悪路や狭い場所での高い走行性能を持つクレーン車です。通称「ラフタークレーン」とも呼ばれています。
ラフテレーンクレーンの大きな特徴は、全輪駆動と大型タイヤにより、未舗装地や狭い工事現場でも安定して作業ができる点です。全輪駆動で大型タイヤを備えているため、凸凹した地形や軟らかい地盤でも安定した走行が可能です。また、4つの操舵モードがあり、狭い場所での操作もスムーズに行えます。
ラフテレーンクレーン(ラフタークレーン)の詳細は以下の記事にまとめていますので、併せてご覧いただくことをおすすめします。
オールテレーンクレーン
オールテレーンクレーンは、多様な地形で使用できる移動式クレーンです。大きな荷物を持ち上げる能力と優れた機動力を持ち合わせており、狭い現場でも効率的に作業が可能です。特に大規模な吊り上げ作業が必要な場面で、その力を発揮します。
全輪駆動と全輪操舵を備えているため、舗装路から不整地まで、あらゆる地形でスムーズに走行できます。そのため、「全地形対応」の名前にふさわしい、汎用性の高いクレーン車です。
オールテレーンクレーンについて詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
オールテレーンクレーンとは?ラフタークレーンとの違い、免許を解説
クローラークレーン
クローラークレーンは、走行部分がクローラー(履帯)や起動輪、上部・下部ローラーで構成されている移動式クレーンの一種です。ホイール式のクレーンとは異なり、クローラーは接地面積が広いため、地面への圧力が分散されることで高い安定性を発揮します。そのため、不整地や柔らかい地盤でも、重量物を持ち上げる作業に適しています。
ただし、クローラークレーンは走行速度が遅く、公道を走行することができません。そのため、現場間の移動にはトレーラーなどを使って輸送する必要があります。重量が大きい場合は、道路法の規制により、分解して輸送し、現地で再組み立てを行う必要があります。
クローラークレーンの詳細は、以下の記事にまとめています。
クローラークレーンとは?種類や4.9tクラスの需要、免許を解説
ロコクレーン(鉄道クレーン)
ロコクレーンとは、線路交換や橋梁交換などの鉄道工事で使用される、線路上を走行する移動式クレーンのことです。鉄道クレーンとも呼ばれ、狭い架線下での作業に適しており、特に水平に荷物を吊り上げる能力に優れています。これにより、鉄道に特化した工事において高い作業効率を発揮します。
トラッククレーンをはじめ多くの移動式クレーンが舗装された道路での移動に適しているのに対し、鉄道クレーンは線路上専用で運用される点が特徴です。
フローチングクレーン(浮きクレーン)
フローチングクレーンとは、箱型の台船の上にクレーン装置を設置した移動式のクレーンで、一般的には「浮きクレーン」と呼ばれます。
フローチングクレーンは、海上や港湾での作業に特化している点が大きな特徴です。
クレーン運転に必要な資格
クレーン運転に必要な資格は、操作するクレーンの種類や吊り上げ荷重によって異なります。それぞれの資格は、クレーンの安全な操作を確保し、現場での事故を防ぐために法律で定められている重要なものです。
例えば、「クレーン・デリック運転士免許」は、吊り上げ荷重が5トン以上のクレーンを操作するために必要な資格で、特に大型のクレーン操作に適しています。一方、吊り上げ荷重が5トン未満の場合や、床上操作式のクレーンを操作する場合には、「床上運転式限定免許」や「技能講習修了者」の資格が求められます。
これらの資格は、クレーンの操作だけでなく、クレーンの運転に必要な安全性や操作技術、さらに関係する法令や力学に関する知識を身につけることを目的としています。適切な資格を取得していない場合、法令違反となるだけでなく作業現場での安全が脅かされる可能性があります。したがって、クレーンの種類に応じて、どの資格が必要かをしっかりと理解し、取得することが非常に重要です。
本章では、クレーン運転に必要な資格を順番に解説します。
クレーン
クレーンを操作するためには、クレーン運転士に関する資格が必要です。厳密に言うと、扱うクレーンの種類によって、必要な資格が異なります。
資格 | 操作方式 | 運転室/無線 | 床上運転式 (※4) |
床上操作式 (※5) |
跨線 テルハ |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
吊り上げ 荷重 |
5t 以上 |
5t 未満 |
5t 以上 |
5t 未満 |
5t 以上 |
5t 未満 |
||
クレーン・デリック運転士免許 | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | × | |
床上運転式限定免許者 | × | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | × | ⚪︎ | × | |
運転技能講習修了者 運転特別講習修了者 |
× | ⚪︎ | × | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | × | |
運転特別教育修了者 | × | ⚪︎ | × | ⚪︎ | × | ⚪︎ | ⚪︎ |
※4:オペレーターが床面で操作を行う際、クレーンの走行に合わせてオペレーターが移動する方式のこと。
※5:オペレーターが床面で操作を行う際、荷物の移動に合わせてオペレーターが移動する方式を意味します。
ここでは「クレーン・デリック運転士免許」をピックアップして、その概要を紹介します。
資格・教育の情報 | 内容 |
---|---|
費用 | 100,000円〜120,000円前後 |
試験内容・日数 | 【学科(通常13:30~16:00、2時間30分)】 ・クレーン及びデリックに関する知識:10問(30点) ・関係法令:10問(20点) ・原動機及び電気に関する知識:10問(30点) ・クレーンの運転のために必要な力学に関する知識:10問(20点)【実技】 ・クレーンの運転 ・クレーンの運転のための合図 |
受験資格 | 18歳以上 |
申込先 | 公益財団法人安全衛生技術試験協会、各地の安全衛生技術センターなど |
参考HP | https://www.exam.or.jp/exmn/H_shikaku250.htm |
移動式クレーン
移動式クレーンを操作するためには、移動式クレーン運転士の資格取得が必要です。操作するトラッククレーンの吊り上げ荷重によって、必要な資格は以下の通り異なります。
吊り上げ荷重 | 必要な資格 |
---|---|
5t以上 | 移動式クレーン運転士免許 |
1t以上5t未満 | 小型移動式クレーン運転技能講習 |
1t未満 | 移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育 |
上記から移動式クレーン運転士免許をピックアップし、その概要をまとめました。
資格・教育の情報 | 内容 |
---|---|
教習受講費用 | 130,000円〜160,000円程度 |
試験内容・日数 | 【学科(13:30~16:00、2時間30分)※科目免除者は13:30~15:30(2時間)】 ・移動式クレーンに関する知識:10問(30点) ・原動機及び電気に関する知識:10問(30点) ・関係法令:10問(20点) ・移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識:10問(20点)【実技(時間は午前・午後に分けて受験票に記載)】 ・移動式クレーンの運転 ・移動式クレーンの運転のための合図 |
受験資格 | 18歳以上 |
申込先 | 公益財団法人安全衛生技術試験協会、各地の安全衛生技術センターなど |
参考HP | https://www.exam.or.jp/exmn/H_shikaku232.htm |
なお、一般道路で移動式クレーンを走行させるためには、クレーンの土台部分に対応する自動車運転免許(例:大型特殊免許、大型免許など)の取得が別途求められます。
移動式クレーンの資格について、詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
移動式クレーン免許とは?取得の流れや費用、学科・実技試験の内容
クレーンの玉掛け業務
クレーン作業において、荷物を吊り上げる際に必要となる資格です。玉掛けの業務内容によって、必要な資格が変わります。
業務内容 | 必要な資格 |
---|---|
制限荷重1t以上の揚貨装置又は吊り上げ荷重1t以上のクレーン、移動式クレーン若しくはデリックの玉掛け | 玉掛け技能講習 |
吊り上げ荷重1t未満のクレーン、移動式クレーン又はデリックの玉掛け | 玉掛け特別教育 |
これらの資格を取得することで、荷物の玉掛け作業に関する適切な技術と知識を持って安全に業務を遂行することができます。
クレーンを含め、建設機械・重機の操作に必要な免許・資格について、詳しくは以下の記事で解説しています。併せてお読みいただくことをおすすめします。
まとめ
クレーンにはさまざまな種類があり、それぞれの用途や作業環境に応じて選ぶことが重要です。現場の状況に最適なクレーンを使用することで、作業の効率性と安全性が大きく向上します。また、クレーンの操作には、適切な資格を取得する必要があり、資格の種類もクレーンのタイプによって異なります。
作業に合ったクレーンの選定と、資格を持った技術者による安全な操作が、事故を防ぎ、現場での生産性を最大限に引き出すカギとなります。本記事で紹介した内容をもとに、クレーンの種類や資格に関する理解を深め、最適な機械選びと安全な運用に活かしてください。